グローバル化でパソコン1台さえあれば稼げる時代がやってきました。
英語が得意な方は職業としての「翻訳」に興味をもっているかもしれません。
- スキマ時間に翻訳でおこづかい稼ぎをしてみようかな?
- 副業に翻訳ってどうだろう?
- 在宅翻訳なら子育てしながらできるかな?
この記事は、こんな疑問にお答えします。
結論から言うと、気軽に翻訳に手を出すのはおススメしません!
翻訳は楽じゃないうえに思った程稼げないから本気でやりたい人以外はやめたほうがいいよ
ってことです。
はむ
タップできる目次
翻訳ってどんな仕事?
そもそも、翻訳ってどんな仕事?
まずは翻訳の仕事をイメージしてみましょう。
翻訳には実務翻訳(産業翻訳)、映像翻訳、文芸翻訳の3種類があります。
- 実務翻訳・・・ビジネス全般、医療、特許、技術、法律、金融など
- 映像翻訳・・・映画、動画配信系(最近ではYouTubeなども)
- 文芸翻訳・・・書籍などエンターテインメント系
会社勤めの翻訳家なんですが、マニュアル、メール、契約書など、頼まれればなんでもやります。飲食物の成分表なんてものもやりました。
映像翻訳や文芸翻訳は副業にできないジャンルです。
副業翻訳を目指すならビジネス文書系の翻訳となりますね。
理由は、案件が多くて初心者でもとっつきやすいからです。
翻訳に必要なスキルって?
翻訳に必要スキルは、大まかに分けるとこちらの3つです。
- 英語力
- 日本語力
- 専門知識(リサーチ力)
英語力
英語力はどのくらい必要なのかというと、高ければ高いほどいいです。
そう言ってしまうと元も子もないのであえて言うと、TOEIC900点くらいが最低ラインと感じます。
英語資格はアピールにはなりますが、それほど重要ではありません。
良くも悪くも実力社会なので、英検1級持ってようがTOEIC990点持っていようが、実力がなければ次の仕事には結びつきません。
日本語力
翻訳には日本語力が重要です!!
日本語力とは、日本語をしっかり理解し、相手に伝わりやすい言葉と正しい日本語を使える力です。
翻訳をするなら日本語の用語の使い方や表記のルールなども頭に入っていなければなりません。
はむ
専門知識(リサーチ力)
専門知識がないと質の高い翻訳はできません。
翻訳のジャンルは、専門性が高ければ高いほど人手が不足しているので単価が高く、専門性が低ければ低いほど価格崩壊が起きる傾向にあります。
その点で稼げる分野は特許や医薬系です。
はむ
とくに特許は号泣。医薬と特許のコラボ技は明らかに泣かせにかかってましたね。
だからと言って悲観的になることはありません。
がっつり専門分野を勉強・リサーチできるなら、その分野を開拓していけます!!
実際、成功している翻訳家さんはつねにアンテナを張って専門分野について勉強しています。
副業翻訳を気軽におススメできない理由
はむ
意外と大変そうですよね?
そうなんです!
翻訳は大変な仕事なのに、気軽に稼げるものだと思ってほしくなかったんです。
どうして翻訳を気軽に副業におススメできないのか、ちょっと考えただけでたくさん理由が出てきました。笑
- 意外と初期費用がかかる
- 簡単な翻訳ばかりだと稼げない
- 大きなプロジェクトでも結局稼げない
- トライアルを通過するのが難しい
- 責任がつきまとう
- 精神的苦痛がやばい
- 意外と翻訳作業以外にやることが多い
意外と費用がかかる
意外と物理的に求められるものが多いです。
パソコンはもちろん、専門分野の辞書、日本語の用語の手引き等の資料、翻訳支援ソフト…。
パソコンは万が一のために2台持ちだと印象が良いです。
辞書は翻訳者にとって「お金で買える実力」なので、まったく持ってなければ信頼されません。ですが専門性の高い辞書はとーっても高額です。
はむ
簡単な翻訳ばかりだと稼げない
翻訳会社通すなんて大それたこと考えてないよ!
クラウドソーシングで小さい仕事だけやるつもりだよ!
そんな方は注意が必要です。
個人メール、ビジネス文書、サイト記事などの翻訳はクラウドソーシングでつねに募集があります。
ですが、初心者が手を出しやすいので競合も多いです。
そのせいで価格崩壊が起きています。
1案件500円なんてザラで、月5万円稼ぐためには100件こなさなければなりません。
大きなプロジェクトでも結局稼げない
かといって大きな仕事だったら稼げるというわけでもないよ
最初から稼げる翻訳家なんていません。
稼げる翻訳家というのはスピードが半端ないんです。
運よく大きなプロジェクトに参加できたとしても、最初のうちは勝手がわからず作業効率がかなり悪いです。
その結果、時給換算したら500円以下になることも…。
納期に間に合わせるために徹夜で作業するなんてことになるかもしれません。
トライアルを通過するのが難しい
今後の仕事に結びつくので、大切に大切に翻訳して何度も何度も見返して提出しても、トライアルに通過しなければ仕事はもらえません。
はむ
トライアルを通過したとしても、初めての仕事で結果を出さなければもう依頼がこなくなることも多いです。
時間の融通がきかない
え、翻訳って在宅ワークだから時間は自由に使えそうだけど
最初のうちはがむしゃらに食いついて仕事をもらわなければなりません。
それくらい在宅翻訳の仕事は競合が多いです。
ゴールデンウイークだろうと年末年始だろうと、最初のうちは「来た仕事は断らない!」くらいの気持ちをもっていた方がいいです。
翻訳会社に「使いやすい翻訳者だ!」と思ってもらえるといいよね
実は、はむが会社勤めの翻訳家をしているのもここに理由があります。
フリーの翻訳家は意外と時間の融通がきかないのと不安定なので、子育てしながらフリーはわたしには無理という結論に至りました。
責任がつきまとう
提出した訳が間違っていた場合どうなるでしょうか…
賠償責任が問われることもあるかもしません。
専用の保険が存在するくらいなので、あながちないことでもないんです。
フリーで本格的に翻訳をすることになると有限責任である合同会社を設立するなどして対策します。
精神的苦痛がやばい
かなり感情論ですが、翻訳業は孤独です。
分からないことがあっても自分でなんとか解決しなければなりません。これがつらいのです。
そしてどこにも答がないので、翻訳を完成させて納品したものがどう評価されているのか分かりません。(フィードバックをくれる会社ももちろんあります!)
そして次の仕事がもらえるまでやたら不安になります。
意外と翻訳作業以外にやることが多い
翻訳者って翻訳だけしてればOKな場合って少ないんですよね。
たとえばホームページの翻訳を頼まれたらHTMLの知識があった方がいいし、パソコンのシステムの翻訳を頼まれればコンピュータの言語の知識があった方がいいです。
特にIT系はこういった⁺αの技術が求められます。
ビジネス系であればパワーポイントやワードなど、翻訳文の体裁を整えられる人が重宝されます。
はむ
逆にこんな人には副業翻訳がおススメ!
だからと言って、「翻訳はやめとけ!」って言ってるわけじゃないので勘違いしないでくださいね。
あくまで、「気軽に始められてガッツリ稼げる仕事ではない」と主張したいだけです。
翻訳はやりがいがあってどんどん新しい知識を勉強・吸収できる面白い仕事であるのは間違いありません。
こんな人はぜひチャレンジしよう
- 上記の理由を読んで逆にやる気が出た奇特な人
- 翻訳を本気でやりたい!けどいきなり仕事をやめるのは不安なので、まずは副業でチェレンジしてみたい人
- クラウドソーシングを使って月1、2万くらい稼ぎたい人
はむ
もちろん本気になれば本業として翻訳1本で食べていくことも可能な職業です。
最後に:稼げる翻訳家を目指してほしい
翻訳は、つねに新しい知識を吸収してリサーチすることが好きな人にとっては素晴らしい仕事です!!
もしかしたらあなたの天職になるかもしれません。
「翻訳は簡単!在宅翻訳を副業にしてがっつり稼げる!!」
そういう記事を見ると、翻訳の勉強で血がにじむ程努力をしてきた身としてはとても悲しくなります。
中には「翻訳するだけで稼げる!」なんて記事も…涙
翻訳は気軽にできて楽にガッツリ稼げるものでは決してありません。
稼ぐようになるまでは、トレーニング、経験、挑戦し続ける気持ち(モチベーション)
が必要です。
なので、「翻訳に興味がある」「在宅で仕事をしたいから翻訳に挑戦したい」という方には、ぜひ本業として稼げる翻訳家を目指してほしいです。
確かに国語と英語はセットで出来ないと翻訳やできませんね(;^ω^)
何かの専門に特化しないと在宅でお仕事をするのは難しいんだなと思いました。
id:marynoohimabakoさん
そうなんです(;_;)わたしは文系上がりなので専門分野がなくてそれがネックでした。
なんとか翻訳家として会社に入れてラッキーでした☺